夢の中で語りかける
ty

ねえ
世の中のくだらないことごとに
ひれふすことはないよ

何故みんなが笑っているかわからないのに
わかると思いこまなくていいよ

秘密の石の人形を恥じることはない
たとえそれがどんなにおぞましくても

自分の狂気を大事にしていいんだよ

父も母も神も
存在しないんだよ
それは幻なんだ
お前を殺すことはできないよ

お前は今日も街の中で笑っているとき
同時に寂しい川のほとりに倒れていたんだろう
血を流しながら

誰もお前を殺さない
殺してくれはしない
そんなのはおとぎ話さ
結末はもっと不可解なものじゃないだろうか

時間がどんどん流れていくんだ


自由詩 夢の中で語りかける Copyright ty 2008-10-06 22:50:57
notebook Home 戻る  過去 未来