それでもぼくはきみをみていた
ゆうと


アールとエルの発音がちがう、
ちがうから
右目なのか左目なのかわからない
ぼくはどちらでもきみをみている
つもりでも
いつの間にかかたよってしまっていたみたい


愛とか恋とか
そんなのに埋もれちゃったら、さ
現実がみえなくなっちゃいそう
だってぼくは泳げないから
溺れていくだけなんだと思う
だってぼくはとても弱いから
、言い訳にして
傷つかない方法ばかりをさがしてる


右目をかくして
左目でみる
みえる、みえない、みえない
はい、0.3
左目をかくして
右目でみる
みえる、みえない、みえない
はい、0.3


きみは、そう
ぼくをどんどん迷わせる
まるで
森の中にいるようだ
だれも導いてくれないから
ぼくはひたすら歩いているんだけど
夜になると真っ暗で
歩けなくなってしまうから
しょうがないから土の上で寝た


そしたら、そしたらね
次の朝ぼくは
うすむらさき色の花を咲かせていた!
両目をとじたら
きみが笑ってた
なんだ、ぜんぶしってたの
がっかりしたら
きみは首を振った


(((ほんとうは、これから)))


この感情はなんなのか、とか
この風景はどんなのか、とか
名前をつけちゃうと
かなしくなるから
ぼくは黙ってた


そんなときも
どんなときも
空はずっと青色だったって
それだけ




自由詩 それでもぼくはきみをみていた Copyright ゆうと 2008-09-22 15:18:46
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