付箋七月
yozo


今日、
東京タワーの先っちょに座布団を敷いて
Tシャツとパンツ1枚のまま膝をかかえ
みつからないよう過ごすバイトをみつける
そこで見えた色んなことを書きとめると
次の朝の電車1台乗り過ごしてもいい
要検討
フロムエーぱらぱらとめくる音が
ヘリコプターの羽音に重なる
朝日と夕陽は、先ず最初に川面に反射する
地上333メーターからの景色
きっと誰かと見たくなる
不採用





名前を呼びます
今日のどこかひとかけ
そのつもりでいてください
できるだけまっさらな声です
シャボンになり七色だけ見えるかもしれません
熱風から逃げたクーラー
シトラスの少しに気付いたらそれかもしれません
わからなくても
そのつもりでいてください






ねえ、と背後に向かい声を
思いがけず止まらぬ涙の訳を
あなたのせいにするのはさすがにちょっと
感傷的過ぎて失礼だと思うけど
大きな厳しさのある暖かさには
胸が締めつけられる
愛と呼ぶのは今でも恥ずかしい
あんなふうにするから
とても大きくなったのに
子供のまま、まだ泣く時がある
今日
たまらなく切ないメロディーを
名前のかわりにハミングしてみた
忘れられないものが1つ増える
最後には身軽になっていたいと
あなたに笑われそうなことを
考えている






スケッチみたいなもんをペタと
付箋感覚




未詩・独白 付箋七月 Copyright yozo 2004-07-28 04:57:35
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