回帰
アオゾラ誤爆

らせんのような共鳴を感じる
ピアノをたたくゆびの柔さに似た
無邪気さの中で吸う空気

どこまでも青くひろがる
世界の端っこで
どうしようもなくうばいあっては
求めあう
わたしと君のすがたは
きたなかっただろうか
それとも

やさしく微笑む吐息は
わたしのずっと奥のほうへ染みこんでゆく
決してまようこともなく
白くしなやかな曲線をたどり
たったひとつへ向かう

夢中でする懐抱の合間に
わずかに濁ったなみだを拭いて
それでもぽろぽろとこぼれる
こぼれつづける
わたし
しょっぱいのか甘いのか
永久に知れることのない
ひびきを持って君に伝う

音楽はやまない
そっとつつみこむような流れに
しずかに身を任せると
からだが溶けてしまいそうだった

ほら今にも
回帰する場所をさがして
君が何かを思うたび
まじり気のない
君が生まれる


わたしから



自由詩 回帰 Copyright アオゾラ誤爆 2008-09-14 20:40:53
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