街
皆月 零胤
街
は 生きていて
たくさんの人
を 飲み込み
迷わせ
そして
消 し て
しまう
そこは
たった
数年
で
見馴れないもの
に なって
見知らぬ人
ば か り
に
なる
そこに
残っている
ものは
記憶
を
誘発
する
懐かしい
感覚
だけ
だ
*
朝になると
満員電車に
詰め込まれ
僕は
街へと
向かう
街
は
今日も 僕を
飲み込み
迷わせ
クタクタ に
して
そして
吐 き 出 す
*
街
に ひとり
ずつ
消されてゆく
気付かないうちに
ゆっ
くり
と
そして
やがて
街
は 僕さえも
消
し
て しまうのだろう
自由詩
街
Copyright
皆月 零胤
2008-08-24 14:00:16