薄っぺらい三日月の端
皆月 零胤

瞳を覗き込んで
悪戯に誘いをかけてみようか

優しい風に乗せて
悪戯に愛を囁いてみようか

こころを曇らせて
悪戯に雨を降らせてみようか

今夜の三日月ぐらい薄っぺらなこころで



気付いた時にはあなたは
薄っぺらい三日月の端に座っているだろう

でも滑り落ちないように
今夜は消えないでここにいるからね

この夜空のどの星よりも
本当はあなたのことを想っているよ

朝がきて地上に降りてもずっと
薄っぺらい三日月の端みたいな言葉が
あなたのこころに刺さったままならいい

あなたの中で僕が消えてしまわないように



薄っぺらい三日月のこころが
そっとあなたの名前を呼ぶ


自由詩 薄っぺらい三日月の端 Copyright 皆月 零胤 2008-08-11 17:17:00
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