我は慟哭
石畑由紀子
君の眼は使いの音色 首筋に放たれたままの蛇が目覚める
洞窟をつなぐ吊り橋キラキラと泣いてふたつの
水底
(
みなそこ
)
に消え
銀色の軌跡を描く
蝸牛
(
かたつむり
)
そのように我減ってしまえよ
融け合えぬ肉の慟哭飲み干せばやがて血となれ 我も慟哭
どの道を行けど順路の名の迷路 内に君棲む我は慟哭
短歌
我は慟哭
Copyright
石畑由紀子
2008-07-18 21:22:02