生乾き
あおば

             080703



カワガラス
オレンジ色を
四角に染めて
生きる渇きに
備えてる

 (保有期間が過ぎたので
 (補修用性能部品を
 (絶対に
 (出荷しようとしない
 (○△□◎×▽◇
 (こんちくしょういまにみろと
スキャナーの修理を諦めて
使わなくなった古い
写真機を使う
フィルムで写した
逐語訳
原寸大に引き延ばす
暗室の現像バットの底で
 (真剣な君の瞳に見つめられ
動きを止める黒い文字
水を潜った印画紙は
赤い光も四角に変えた

いつの間にか乾きだす





初出「poenique」の「即興ゴルコンダ」


自由詩 生乾き Copyright あおば 2008-07-03 12:59:32
notebook Home 戻る  過去 未来