ののの

何一つありませんでした。
「はい」という相槌を打ってはみたものの、何かが通ったことは認識したものの、そして「はい」の後に何かを通したことは認識したものの、わたしは何一つ言葉を伝えたことはありません。絶対ないです。
ですますと、あなたに使うのはおかしいですか? おかしくないですか? どうにもわたしは遜ることで自分を防衛したいと思ってしまうのです。わたしは小さな男でげす。ですのでわたしにそんな期待されては困りますねん。ですますじゃないですね。不思議です。
鈴木は、鈴木という人がいるんですけど、知らないですよね、「いやあの鈴木なら」とかそういうのはいりません。じゃあ五十嵐とか五所川原とかそんな名前はどうですか? いますか? そんな名前のやつがいるんですけど、そいつがすげーやつで、とにかくすげーんですよ。本当すげー。
あなたにはあるのですね。



自由詩Copyright ののの 2008-04-20 22:47:49
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