今は亡き火星人の思い出に
佐々宝砂

時は準宝石の螺旋のように
生ける屍

口に出せない習慣、奇妙な行為
沈黙は死の匂い
どこまで行けばお茶の時間

暗黒のすべての色
この暗黒化する宇宙
時は乱れて
流れよ我が涙、と警官は言った

どこからなりとも月にひとつの卵
バケツ一杯の空気
深き森は悪魔の匂い
限りなき夏
去りにし日々、今ひとたびの幻
おれは誰だ?

はざまの世界
着飾った捕食家たち
脱出を待つ者
見知らぬ者たちの船

旅に出る時ほほえみを



***

今は亡きサンリオSF文庫のタイトルを並べてみただけです。
藤原さんの「コラージュのコラージュ」をみて、こんなのあるよー?と
言いたくなっただけのことでして、はい。
これを書いた(とゆーか並べた)のは、今年の春です。


未詩・独白 今は亡き火星人の思い出に Copyright 佐々宝砂 2003-09-06 14:55:47
notebook Home