詩との出会い
相羽 柚希

 私が最初に詩を書いたと記憶しているのは、小学校一年生の国語の授業だったと思います。内容は絵と詩をセットにし、四季のいずれかについての作品を作るというもの。自分で言うのもなんですが、昔から国語と絵は得意だったのであっという間に「春」についての詩を書きました。案の定、担任にも褒められ、時間が余り、調子に乗った私は残る「夏」「秋」「冬」も仕上げてしまい、クラスで唯一、四季を制覇したのでした。その時が最初でした。
 その後しばらく詩を書く機会はありませんでしたが、中学一年の終わり頃に進研ゼミの某コミュニケーションサイトで知り合った友人のホームページBBSで作詩を始めるきっかけができました。パソコンで詩を打ったのは、ここが初めて。
 私がストックできている詩の中で最も古い日付が2000年の2月11日ですから、8年前にもなります。以下がその詩です。

  『今〜stop the time〜』

すぐにでも、晴れの日に
         時間を止めたい
 間違いをほらリセットして・・・
こんなにあせらなくても、
         もっと時間があったのに・・・
―stop the time―
今がいいんだ
―stop the time―
       欲望は叶わない
―stop the time―
       君と歩きたい・・・

 この詩は紛れもなく当時のBBSに書いたもので、当時の心境が如実に表れています。そういえば一時はHNに"様"付けで呼ばれたこともありました。
中学一年生から、その後はずっと自分のHPやmixiなどオンラインで詩作を続けてきました。
 中学二年生の時には己の詩の評価が知りたいと札幌市中学生文集『にれ』に出品し、選考に通り約80作の中に残り、掲載されました。

 私はイジメられっ子でした。本人にその自覚はありませんが、確かに5年余り辛い思いをしてきました。人間不信に加え、世間を斜めに見るようになりました。それこそ太宰治『人間失格』に匹敵する程に。自殺未遂も不登校も試みました。決して同意を誘いたかったのではなく、誰かに助けて欲しかった訳でもなく、自分の目指す道を見失っただけの話です。その一方で飽くなき探究心を止められませんでした、委員長をしたり、部活も熱心でした。・・・そんな時に出会ったのが「作詩」だったのかもしれません。思いを文章にぶつけて少しでも伝えられたら・・・いえ、それはただの自己満足にすぎないのですが。何かを感じ取ってもらえるんじゃないか、って。

 今、生きているのが不思議に思います。でも後悔はしていません。綺麗ごとは大嫌いです、励ますつもりもないし、ネガティブな詩を書き続けます。

 物事が成るには最低でも10年要すると言います。あと2年間、大学卒業までもう少し頑張ってみたい、と思います。


散文(批評随筆小説等) 詩との出会い Copyright 相羽 柚希 2008-02-28 03:48:59
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