鬼乱
ヨルノテガム



あなた雰囲気が匂うわ

何が?

雰囲気よ



あなたもわたしを検索している
舐めている
舌の先に 真冬の北極星

ゴミか怨念か
侘びか汚れか
わからなくて
細い神経が カタ ガタ カタ と
それはそれは折れる
雫を垂らした怨念が
美しい腫れ物の強靭な罪悪を拾い転がし もてあそぶ
苦々しくも鬼々しい 
アッケラカンの地獄の呼び鈴


竜巻は過ぎ
竜巻に返されて
断片は飛ぶ

獰猛なお前と
お前とお前とお前と
起き上がるお前と
お前と明日とお前と
去る、続くお前と、
去る、そのままに、去る、
これでもかお前と、去る。

強弱のある出会いと振り向くのは
あけすけの幻ばかりと全ての鼓動と紙の握手と

胸の中の、
困らす営みと続く明日の。

安売りの知恵の偶像と
もう果てしない さなぎ ふ化の 
液体の
柔軟な 
水面の
鏡の 黄金マスクの 目をそらすは
あどけないばかりの未来と
壊れても声の
魔法のさなぎの

その先の

向こうのノック音と首傾げる地底の
水鳥の背泳ぎの
あばらの浮いた
傲慢な肥満体の


雨の、夜の、

簡略への針と糸の、

喫茶店でも行きませんか

無人の、片言の、

スレスレの、過ぎたくはない反復の、

コーヒー冷めますよ、

コトリと食器音だけの無味と夢想と。


破片と。


指切るから後は任せてくださいと
独り言の血















自由詩 鬼乱 Copyright ヨルノテガム 2008-02-06 02:11:41
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