ある晴れた日の事
風見鶏

「よお、マスター。今日はギターやらないのかい」

「勘弁してよシゲさん。ここ最近リクエストに応えて歌いっぱなしで結構疲れてるんだからさ」

「かーっ、良いじゃねぇかよ。マスターは毎日かもしれないけど俺は今日一ヶ月ぶりに来たんだぞ」

「わかったわかったって。それでシゲさん今日は何が良いんだい」

「そうだなぁ、なんだっけか。あれだびーと……なんとかのアレ、アレだよあれ」

「ビートルズのレット・イット・ビーね。じゃあちょっとギター持ってくるから待っててくれよ」

「おー、それだそれ。おーい、みんなマスターが演ってくれるってよ」








「やー、マスター良い声してんねぇ。全く喫茶店なんかやらせとくの勿体無いよ」

「よしてくれってシゲさん。もうお互い良い歳なんだからさ」

「いやいや、っとマスター。お客がお帰りのようだぜ」

「おっと、いけない。すいません、ただいま伺います」



(・∀・)


「お待たせしました、じゃあお会計が840円になりますね」

(・∀・)はい、じゃあ1000円で

「はい、ではお釣りが160円になります。ありがとうございました」

(・∀・)お歌お上手なんですね

「ははは、ありがとうございます。まぁ、ヘタの横好きって奴ですよ」

(・∀・)ところで私、JASRACの者なんですが


未詩・独白 ある晴れた日の事 Copyright 風見鶏 2007-11-18 01:44:31
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