やがて角の生える日
ならぢゅん(矮猫亭)

たけちゃんはくやしかったのだ
ちょーかっちょいい消しゴムを
むりやり下手くそな字でよごされて
ごしごしこすってみても
マジックだから消えねぇよ

絶対になくしっこない
消しゴムだったのに
もしも、もしも失くしても
くそーっなんて言わないで
静かになみだをかみしめられたのに

オニちゅうとあだ名された
先生の文字で
たけちゃんの名まえが
にじみ
かすむ
校庭に降る雨は
先生の大好きな
アジサイやアサガオを育むのに

やっと涙のおさまったたけちゃんに
小さな角が芽を出す
三十六本目の角は
ひときわ鋭く冷たかった

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自由詩 やがて角の生える日 Copyright ならぢゅん(矮猫亭) 2003-05-12 12:58:51縦
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