なないろのあめ
零椅

あかいあかいいちご味
提灯に照らされあかいのか
キミと手を繋いでいるからなのか

みどりにすきとおるめろん味
夏の海にも似たこころ
私たちはまだあおいあおい

きいろくひかるれもん味
太陽ともとれるその色は
あふれんばかりに私を励ます

むらさきのにおいぶどう味
少しばかりの酸味には
叱咤する言葉がこめられて

だいだいいろとわらうみかん味
うつむきそうになるときも
笑顔のキミがいちばんだから

ももいろにそまったもも味
期待なんかしなくとも
キミと話すだけで心は染まる

しろくにごるはっか味
すべてはしろくぬりかため
後味のこる冬のくうき


ふれどふれども音はする
カランコロンと下駄とともに
私の缶はキミに捧ぐ
あしたのあさの虹になろう


未詩・独白 なないろのあめ Copyright 零椅 2007-10-01 21:22:38
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