(無題)
キキ
黒い顔をした羊のくびすじに
抱きついて
ゆっくり数えている
通り過ぎてゆく星の数がそのままわたしたちのへだたりの時間でもある
シルク
流れていった
じぶんを失ってゆきたい
シルビア、
わたしたちはこの世に産まれ出たことがこんなにもうれしくて
ちるちるとミルクを流して
ああ、こんなにも
泣き暮らしているというのに
喉からもれる声は
悲しみをとおくどこかに置きざりにした遠吠えのようでもある
未詩・独白
(無題)
Copyright
キキ
2007-09-21 23:55:42
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(無題)