大きな穴
mayaco

その日から
大きな穴や小さな穴が
空からぽたぽた降ってくる

気をつけていた
時々空を眺めては

ふと気を抜いた瞬間
まんまと私ははまってしまった
受話器を置いた直後のことだった

不幸にもそれは
大きな穴の方だった

本当にここは静かです
それは雑音がないということで
無音ということではありません

仕方がないので
私は耳を塞ぐことを止めました

息せき切ったように
私の声はしゃべり続けています


自由詩 大きな穴 Copyright mayaco 2004-06-01 22:23:41
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