【 アダルトチルドレン 】
豊嶋祐匠










私が育った家庭は

彩りの足らない

塗り絵の様な家庭でした






野球ファンだった父から

野球選手になる夢を

拒否された私






父と母の大喧嘩の元は

いつも私の

オール1の通知表でした






私は母に

甘えたかったけれども

障害を持つ姉の存在が

いつも私の障害でした






リストカットに

臆病だった私は

血を見ずに済む様にと

心ばかりを切り裂いて

自分を慰めて来ました






いつの頃か

振り向けば其処には



深い森の隠れ家を

行き来する



けもの道の様な

私の足跡が続いていました












私は

そろそろ



自分を自分らしく

生かして上げる為に



長き苦しみを

抜け出す為に



幼き頃の

苦悩の告白を

始める事にします












誰かの為の




ピエロの様に

両親を取り持つ




涙を心の穴ぐらに

埋め続けて来た








でも

もう嘘は嫌なのです



心が痛くて

仕方がないのです






だから私は



少しでも自分を

諭して上げる様に



幼き頃の自分を

笑って抱き上げる様に



こうして

詩を書いているのです









そして

いつか



本当の自分を

癒して上げられたなら



その時こそ



私が詩を

書き終える時なのです。


















2004. 6. 6


未詩・独白 【 アダルトチルドレン 】 Copyright 豊嶋祐匠 2007-08-04 16:58:23
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