ある夏の位相
雨宮 之人

僕は立方体を
開いていく
中には何にもなくて
そして僕は小さく、あくびをした

先生、僕は結局よくわからないままで
この中には何にも
見えるものは何もないよね
でもあるんだよ、開いていくとわかるんだよ

3次元に、響いている、イノセンスが
セミの声と相似形で
エーテルが絶える、その残り香を僕はかぐ

虫かごを空へ解き放って
宇宙とのコミュニケートで、それって
僕 早起きしたから、あくびが出て


自由詩 ある夏の位相 Copyright 雨宮 之人 2007-08-03 01:40:43
notebook Home 戻る