やわらかく痛いもの
アオゾラ誤爆




きみの心臓をすこしわけて
羽根が生えたんだ
ぼくにもさ
空はあおくて
きみに出会えないカイトが
泳ぐ

捨てるべきものをぼくらは失くしたんだ
血がでたんだ
赤い血がでていた
むかしのことだ
なみだが乾いたら
もうそこには何もない

煙のなかで
壊れたぼくらが
泣いている
叫んでいる 空虚で みたされすぎた 世界について
知らないから
なにひとつ
ぼくらは
君の名前で
歌わないから

足りないパーツが溢れて
石さえ呑み込むよ
ああ 俺たちの電車がとおる

きみの きみの
声に呼ばれていた
さわれないばしょに
廻っていた 空で おいしい料理で すごく 痛い

きみの羽根を ひとつ ください






自由詩 やわらかく痛いもの Copyright アオゾラ誤爆 2007-07-12 19:37:52縦
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