カッターナイフで、
阿片孫郎
そう、カッターナイフで。
僕があんなことになってから、僕の家にカッターナイフなんてないかと、思っていたのに。
弟が税金だかなんだかの封筒を、カッタナイフで、
しゅるッと切ったのであった。封筒の中から案内状。ああ、結婚式の。
それは間違いなく俺への招待状だ。
おめでとう。
結婚おめでとう。
おめでとう、といいながら、ぼくは、カッターナイフをちらりと、
散文(批評随筆小説等)
カッターナイフで、
Copyright
阿片孫郎
2007-07-12 03:32:12