いいもんだ
信天翁

           梅雨空が
あさぎいろに変色しはじめるのは
          いいもんだ
  たとえ群青色にならなくとも

         散策の途次で
   草いきれが臭ってくるのは
          いいもんだ
たとえラベンダーからでなくとも

      そして 一軒屋から
おさなごの泣声がもれてくるのも
          いいもんだ
エナジーの涸れた老残にとっては








自由詩 いいもんだ Copyright 信天翁 2007-06-27 11:04:45
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