どろだんご
木葉 揺

絶対割れない泥団子だよ

あの山の土と水に
恩と憎しみ混ぜて
ぎゅぎゅと固めるとできるんだ
それを繰り返すこと十年

鉄のボールみたいでしょ
と少年に手渡すと
彼はすぐにコンクリートに叩きつけた

土の欠片が四方に飛び散り
私の体が宙に浮かぶ
あの山を越えて雲を抜け
ほんの少しの陽に触れた



自由詩 どろだんご Copyright 木葉 揺 2007-06-21 23:15:12
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