散(漫な)文、もしくは愚痴
六崎杏介
医者に嫌な顔をされながら頂いたリタリン を粉末に砕いてスニッフ(鼻腔からの摂取) を繰り返す事六回 頭は重く、目蓋は開けっぱなし 硬直した脳でなんとか息を弾ませつつ 動悸は高回転、半壊点寸前 で書く でも何を?「キャンディー」舐めて眠った方がいいに決まっている しかし僕は又 ストローから吸う 今も、ほら。
彼岸での詩作を夢みている。修辞学も異-修辞学もろくに勉強できていない。しかし遊戯詩に従事する事は最早生きる目的の一つだ。僕は天上の、楽園の、彼岸の言葉を探している。でも、悲しい事に、愚痴っぽい抒情を詩から剥がせないでいる。少しは硬質な詩言語律を手にできているかもしれない。ー楽観が、破滅を誘う。ああ、薬物依存の果てに何がある?醜く悲しくなってきた。ハルシオンが欲しい。それは涙を連れて来る。そうして愚痴っぽい抒情がますます酷くなるのだろうか?彼岸での…。オルペウスの竪琴の腕にはもう誰も追い付け無いだろう。現世は彼岸への助走だ。
今、八回目のスニッフで、ほんの数分間の悦楽を味わって、思った。僕はただ死にたいだけでは無いか?詩的遊戯も、ただ音の、イメージの、調和に(現世的に)酔っていたいだけでは無いか?ハハ、最早死んでいる。喝采を!