テトラポッド
船田 仰


半透明なら何もきずつかないかっていうと
きずつかないこともない
そんな連想劇を支配すんの
灰が屋上のうえに溜まってゆく、
こっちの肺にも・もはや・あしたからのスケジュールとともに
見終わったあとのもってかれるかんじね。
あれ好きじゃない。
でも映画きらいかっていうときらいなこともない
きみはメール打つの、
ほんとにはやいね。
引き止められる気がしてたんだけどもね、
見付からないんだー。
みつからないんだー。
めまいするぐらい半透明の息はいてね、
それは肺まで・灰・なのかね

日光でビタミンDできちゃうらしいよ
消すこと前提だからね、
まあ強いわけじゃないってことだ。
シャツにしみついた匂いから推測した
屋上の風速は
テトラポッドを彷彿とさせるほど
海までつづくはやさ。
きみほんとにほんとにはやいね。
捨てられない
捨てられないー。
短編の映画を図書館でひとりで見たり
そういうのが今更うずうず、
うごめく「どうにか、なんとかして、」
そんな変わらんよ
このあたりは。
元気かい、
元気じゃないこともないんだー。
晴れろよ。
うん。
分かれば・苦労・しないんですってば
おわり。



自由詩 テトラポッド Copyright 船田 仰 2004-05-03 00:10:57
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