毒素が頭蓋を圧迫する
影山影司
この世の大半はパズルであると感じる。大小様々なパズルが、細胞壁の溶けかかったCELLのように折り重なって全ての概念を構築する。ぐちゃぐちゃに溶けかかった細胞壁に時として苛立ちを憶えるが、そうで無くては世の中構築しきれない。
俺がこれから行うのは、拙いツギハギ思想を接いだルービックキューブ製造だ。ルービックキューブは立体でないといけない。すなわち360°の属性を内包し、六面六色、一面九升の三×三から想起される形である。
完全に三の概念がついて回るように、ルービックキューブもまた三の倍数の果てに存在する。厚みを持った平面パズルを立体パズルへと改築する。それが僕の行うミクスチャー的作業である。作業に付随する三つの概念は「文藝」「雑音」「業力」である。それらを忘れることなく、生きて行かなくてはいけない。