先生、スランプ
壺内モモ子

今日こそね
今日こそ、先生と話せるかと思ったけれど
やっぱりダメだった。
きっと私の存在に、気づいてくれなかった。

私は見てるだけ。
先生が
苦しそうに、もがくように踊るのを
ただ見ているだけ。
コメディーでも見るように
ドキュメンタリーでも見るように
先生のことを見ている。
冷めた目。
冷めたチャチャチャ。

予選落ちだね。
こりゃ。

先生と、はなればなれの間
私には、新しい「お相手」ができて
毎日、私は笑っているよ。
だけど、ちょっぴり寂しいよ。

また、先生の踊る姿を見に行くね。
でもね
今度は、私も踊る番なんだ。


未詩・独白 先生、スランプ Copyright 壺内モモ子 2007-04-08 03:52:59
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