煙
yoshi
もしもあなたがいなくなったら
ごはんなんていらないな
あるくことも
しゃべることも
おふろだって
はみがきだって
なんだって
したくない
もしもあなたがいなくなったら
まいにちにいみがなくて
しごとも
れんあいも
ともだちづきあいも
もうなんだってきっとめんどうで
なんにも
しないだろうな
もしもあなたがいなくなったら
はれてても
あめがふってても
ゆきがふってても
かんけいなくって
ただそらをながめては
きっとためいきばっかり
ついているはず
だから
あなたには
わたしのそばにいてもらう
わたしのことずっとみててもらう
そうやってずっとおもってきたよ
だって
わたしのいみは
あなただから
わたしからあなたをうばったら
わたしはきえてしまうから
なのにとつぜん
いなくなってしまって
なんのまえぶれもなく
いなくなってしまって
つめたくなって
かたくなって
もうてのとどかない
ふわふわのしろい
けむりになってしまった
おふろもはいらずに
はもみがかずに
しごともれんあいもともだちづきあいもせず
わたしはそんなおんなに
なれるのかなって
その
ふわふわのしろい
けむりをみながらかんがえた
あんなに
かくしんをもてたことだったのに
けむりをみていると
だんだんとじしんがなくなって
わたしはおうちにかえって
あたたかいおゆにつかりながら
あなたをおもって
なきました
あなたがいなくなっても
わたしはきえませんでした
自由詩
煙
Copyright
yoshi
2007-01-28 03:06:06
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