完成しない巻頭詩

遥か山田の陣だいこ 
着信音が一回鳴った 
目を凝らすと 
増殖する火場 
球形の影が重なる 
無表情の眼煮 
音と光の行方 
松の彼方だ 
転がってゆく雲英 
たしかにそれは上野介 
群青の空に宮殿 
細長く横たわる松の下 
光も届かぬ深みから 
逃げ水を越えて内郷 
そっとちかづいてくる 
裏門に大石 
赤い虚栄心のナムソル 
平行四辺形の欺瞞 
揺らめく油提灯 


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