ふるるさんのプロフィールBBS
2011 08/07 23:01[409]
ふるる

<<放射線・放射性物質について>>

原発差別というのがあるそうです。福島県から来た人や車が「よそへ行け」と言われたり、ホテルの宿泊を断られたり。

放射線を浴びた人に近づいても、うつったり、放射線を浴びる事はありません。
(避難されている方が浴びているという意味ではありません。それは人それぞれというものです。なのに、一律避難されている方に対してその疑いをふりはらえない人がいるとして、正しい知識があるならば冷静になれるはずと思って書きます。)
ものすごく大量に中性子線を浴びるとその物質が放射化(放射線を出す物質に変わる事)することはありますが、それほどの量を浴びたら死んでしまいます。物質の放射化を起こすのは大量の中性子線だけです。今出ている放射線で高い数値を示しているのは、ヨウ素やセシウムが出すベータ線やガンマ線です。それらはエックス線と同じように身体を通り抜けるだけで、たまったりしません。

また、放射性物質を体内に取り入れた人の側にいても、放射線を浴びる事はありません。
(避難されている方が取り入れているという意味ではありません。)
甲状腺がんの治療で放射性ヨウ素を投与した時はその患者が放射線を出しますが、(そしてすぐに出なくなります)投与されるヨウ素の量は今空気中や水の中に出ている量と比べて1千万倍とかケタが違います。参考:「team nakagawa 2011年4月15日ブログ 放射線はうつるのか?」http://tnakagawa.exblog.jp/15272526/

また、放射性物質が衣類や身体についている場合も、払ったり、水で洗ったりするだけで落ちます。(避難されている方についているという意味ではありません。)
集団で避難されている方々、つまりだいたいの人が放射性物質がついているか調べるスクリーニング検査を受けていますし、ついていても大気中と変わらない、心配ない量じゃないかなーと思います。(これは、服や人体に大量についていた、つまり高い放射線が検知されたという発表はないので、こう思うしかないと・・・)もし体内に入ったとしてもセシウム137の有効半減期は約70日、ヨウ素131は7.6日です。(ちなみにストロンチウム90は18年、コバルト60は9.5日、イットリウム90は64時間です。さらに、どんどん取り入れたとしても身体に入れる量は決まっていて、永遠に増え続けることはありません)

進化の過程で、生物たちは自然界の放射性物質と闘ってきて、生き残りの子孫である我々もそれをあまり体内に蓄積しないしくみになっています。

安心しすぎもよくないけど、心配しすぎもやっぱりよくないです。

参考文献は以下です。

『原発事故緊急対策マニュアル 放射能汚染から身を守るために』
日本科学者会議福岡支部核問題研究委員会 編 ?シナノ 2011.4

『原子力事故自衛マニュアル その時すべきこと、絶対してはいけないこと』
事故・災害と生活を考える会 著 ?青春出版社 2011.4

『改訂版 放射能そこが知りたい』
安齋育郎 ?かもがわ出版 2011.4