片野晃司さんのプロフィールBBS
2006 03/04 01:37[38]
片野晃司

【ポイント入れないでください】
7年前くらい前から脳腫瘍を患っていた僕の親友が入院したというので、家族連れで見舞いに行ったところ、ナースから「今朝お亡くなりになりました」とのこと。
その足で自宅に行くと、彼が布団に寝かされて簡素な焼香の支度がされていた。死化粧前のせいかいつもどおりの彼がただ寝ているようで、焼香するのもなんだかしっくりしなかった。「また来るよ」と手をひらひらさせて別れたのだった。
考えてみると、彼から脳腫瘍を知らされた時のほうがむしろ僕は動転していたような気がする。7年程も「いつかこの日が来るんだ」と思い続けて、もうすっかり覚悟ができてしまっていたのかもしれない。はじめの頃は、親友として(僕からすれば第一の親友であり、彼からすれば僕はたくさんの友達の中の一人に過ぎなかったが)何かできることはないかといろいろ考えていたけれど、その少し後で僕が離婚したり彼がその前妻とも友人だということもあってどうも彼の家に行きづらくなってしまった。
とはいえ最後に彼に会ったのは最近のことで、彼のパソコンがウイルスにかかってしまったのを直しに行ったのが先々月。そのときは満月様顔貌だったものの脱毛もなく、カタカナ言葉がなかなか出てこないのもいつもどおりで、まだまだ元気そうだった。
「いつか死んでしまうんだ」とずっと思っていたけれど、人間みんないつか死ぬんだよね。かといって、それを気負ってなにかできるわけでもないし、世の中全員、刻一刻と死に近づきながら、それなりに生きていくだけなんだけど。まあ親孝行はしておきたいな。