2010 08/18 01:22[140]
鵜飼千代子
鴉とレモン 天彦五男詩集 (1962年) 届きました。
薄紙で包まれているのですが、薄紙をはがしたカバーがこちら。

実際はもっと薄い色です。裏表紙部分はシミでガラではありません。水分を含むと滲んでしまうインクだったようですね。

カバーを外した表紙はこちら。
金箔押です。

活版、ノンブル ノド元、もくじ巻末、解説、あとがき無し、詩だけの本です。(版画の挿絵2枚有。一枚は表紙のもの。)
再版本の「鴉とレモン」は現在出版されている書籍と同様の形式を取っていましたが、初版の「鴉とレモン」とは別物ですね。
もくじ巻末、解説、あとがき無しは、清水哲男さんのBBS プレゼントで当選しゲットした「水の上衣」がそうだったので、存在は知っていましたが、、、
ノンブル ノド元、は わたしは、鈴木志郎康さんの「胡桃ポインタ」にならったのですが、ネットで検索すると、「漫画等、ページ表記が邪魔になる場合ノドの方向にノンブル表記をする場合がある」という情報が得られたので、こうした「風変わり」は「そういうこと」なのでしょうか。
カバーなんか、わたしパクってないんですけれど、今日初めて見ましたから、驚きますよね。

奥付です。
若かりし頃のガリ切りの同人誌を、伺った時に拝見したのですが(書斎整理中だったけれど無造作に本棚の枠の部分に置かれていた)、「シュルレアリスムですね!復刻版を出しましょう!」などと、突然言ってしまい、怖いことはないと思うのですが、金子秀夫さんに判定していただきたい、様々な珍問答があります。
そのとき天彦さんは、「これはいいんだけれど、川路柳虹が、、、」と川路柳虹の詩集を見せてくださり、名前の読み方がわからなかったわたしに教えてくださったのでした。「かわじりゅうこう」と読みます。
あの同人誌が「原形」という同人誌だったのかわからないのですが、天彦さんが金子さんに頼んだと、金子秀夫さんが詩界の追悼文に書かれていたので、わたしは心配しなくても大丈夫でしょう。本当に、残されたものを煩わせないように、先回りし過ぎです。面倒を見られるより、面倒を見る方が好きだったのかもしれないです。
といっても、筧さんの面倒を見ると天彦さんの面倒をみるは、大きく異なります。筧さんは自分の傘の中に入れ、あれやこれやと気にかけてくださるタイプで、天彦さんは、話を聞いて、適材適所に知人を紹介してくださるタイプです。