ヴァーティゴ*/ひだかたけし
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- 田中宏輔 
- atsuchan69 
- 鏡文志 
 
作者より:
『足利』


足利の里をよぎり 
いちまいの傘が空をわたった 
渡るべくもなく空の紺青を渡り 
会釈のような影をまるく地へおとした 
ひとびとはかたみに足をとどめ 
大路の土がそのひとところだけ 
まるく濡れて行くさまを 
ひっそりとながめつづけた



(石原吉郎)

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