ゆううつ/由比良 倖
 
以下の方がこの文書を「良い」と認めました。
- atsuchan69 
以下の方がポイントなしでコメントを寄せています。
- 菊西 夕座
「海」に倦みが掛っているとは思いませんが、全体のトーンは沈んでいますね。

>靴の数よりも多くの死が歩いていた、
ここはもっとも目を引く表現でした。

未来にタイプライターがあり、私が時計を逆回ししたというのも意味深げではありますが、外皮はあるが果肉がないといった印象を持ちました。

>公園に瓶を貼った、
 このあたりの荒業を楽しむべきなのでしょうが、この凄まじい時空のゆがみにどうしがみつけばよいものやら、足がかりが私には乏しく感じられました。

>それから何人首をかけても壊れない金属、
 この強固な終末感! この金属が「私」の胸に突き刺さってしまっているのでしたら、本当に胸がいたみます。
 
作者より:
>菊西 夕座さん

ありがとうございます。
「外皮はあるが果肉がない」という印象は、的確だと思います。
ナンセンスな表現が、単なるナンセンスや感覚止まりであるか、
もっとずっと広いイメージを纏えるかは、
ひとえに書き手のヴィジョンの確かさに係っていると思います。
この詩では「私」は表面的な(そして歪んだ)感覚を渡り歩いているので、
自分としてはこのままでいいのではないか、と感じています。

最終行だけは後から書き直しました。
身体感覚に着地しなければ、痛みが空想に終わってしまいがちです。
この行に注目して頂けたことはとても嬉しいです。

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