無限のドードーと山小屋で暮らす一人のジジイと頭痛薬を知らない子どもたち/竜門勇気
 
ポイントはありません。
 
作者より:
君はロキソニンを今日のむ。僕もそうする。
僕らは大人であるし、ときどきずるくてときどきそうでないときもあるような一般的な社会性の生き物だからだ。
服薬中には飲酒をしないこと。処方箋に印刷された唯一の意味のある文言。
僕らはそれを守ることは決してないし、それをお互いに咎め合うこともない。
”馬鹿だよな”そう言ってゴミ箱に処方薬を投げ込んでいる背中を僕は見る。
近所のバカ犬が深夜3時に狂ったように吠え狂う。
蛇口が一滴シンクにビートを打つ。緑色の炊飯器が小さな音を立てて明日のために電気をみつめはじめる。
君はロキソニンをのむ。
僕だってそうする。
カロナールなんて飲んでられっかよ。
カロナールなんてよ。

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