冬という病/ただのみきや
Lucyさんのコメント
---2017/01/04 23:12追記---
美しい言葉が鋭い刃物のように胸をえぐるのを知りつつ、うっとりと、感性をあけ渡してしまう・・
そんな魅力にどうしようもなく惹かれ、翻弄されました。
好きな言葉は随所にあるのですが、特に上げるとすれば、
>祈りと願いに摩耗した
>己の偶像が神秘の面持ちを失くす頃
という冒頭の二行が痛く響き、 
>子猫は瞳を糸屑にして
>柔らかくたわみながら落下する鳥を追った
>薄く濁った空をゆっくりと
>螺旋は傾き
この繊細な描写にやられました。
   
「伸縮を繰り返す」ほのおの描写も素晴らしく
>鏡に浮かんだ梢の先をつかみ損ね溺れて往く」
も、胸に痛く、
>冬はあなたの美しい病
に、すっかり心を奪われました。
そしてとどめは最終連、
>――そうして自らの断面にすが入っているのを見る
がーん・・。
(批評になっていなくて申し訳ありません。
素敵な詩をありがとうございます。)
          
---2017/01/04 23:28追記---