雨景/ヨルノテガム
北村 守通さんのコメント
合唱組曲『雨』、という曲があります。その曲に用いられている詩に近いものがありまして、その詩が現代に描かれていたら、ヨルノテガムさんの今回発表された様な詩になるのかな、と思いました。前半のあらゆる物体を埋め尽くす雨の描写、それがフェードインして語り部の視点に切り替わってゆく、といった情景がボクの目には焼きついてきました。電線が楽譜に見えている、という光景は非常によくわかります。(笑)
そして、最後の一行はその情景を見せるだけで終わりではなく、語り部がいう「本当の雨」とは一体なんなのだろう?と考えさせられました。色々な捉え方ができて、見事な『穴』になっている様に思えるのは僕の勝手すぎる想像でしょうか?