方法論/HAL
深水遊脚さんのコメント
 方法を考えるほど積極的ではないですが、無為自然であるようにしています。日々のことを、感じるその一瞬に全身全霊をかけて感じ取る、その記憶のかけらを言葉にします。どちらかといえば感じ取ることのほうが大事だと考えています。
 すべてを言葉にすると大変なことになるので(それはそれで面白いかもしれませんが)書くことは自然と限られてきます。いつまでも残る記憶、無意識にこうしたいと願う価値観、そうした根っこの部分が残ります。それを言葉にすることで一度突き放してみる。現れた言葉をみて、そこから発展する思考もあります。
 以上は日記と同じですね。素材のお話。そこから先は料理法と同じです。新鮮な素材なら切り方を工夫して薬味を添えて生で出したり、くせのある素材なら香草と一緒に炊いたり炒めたり。感覚に訴えて素材を表現する方法には、複雑なものもたくさんありますが、素材がよければシンプルな方法が合うのかもしれません。シンプルな技法ほど実は鍛錬が必要であるという料理のお話が、もしかしたら詩にも当てはまるかもしれませんが。