ゴッホの水色/ひだかたけし
おぼろんさんのコメント
少し、もったいない。ゴッホが浮いてしまっているような気がするのですね。題材となったゴッホの絵が添えられていたら、少し違った興趣になるのかもしれません。でも、こういうことは谷川俊太郎なんかもやっていて、「絵がないと成り立たない詩」になっているような気もするんですね。いつもの音楽を題材にしているひだかさんの詩と比較すると、「印象が薄い」という感じを抱いてしまいます。それは、絵が音楽よりも主張しすぎるせいかな、と思い。視覚による芸術は雄弁ですから。それは前置きとして、この詩はやはり「薄い」という感じがします。絵を詩に翻訳しきれていない、という感じがするからでしょうか。絵の「雄弁」を超える詩、というのを目指さないといけないのかなあと。いつものひだかさんの詩は、雄弁であり、それだけに共感も反感も抱かれるものだと思うのです。そんな反感を物ともしない詩を書いてほしいな、と個人的には思ったりします。たとえ誤解されても、ですね。