聞こえない風の音が、永遠に鳴り続けてて/由比良 倖
由比良 倖さんのコメント
>洗貝新さん
推敲と言っても、最初はほぼ改行無しで完全に殴り書きしていたのを、
少し読みやすく体裁を整えた程度なんです。
殴り書きではあるんですが、自分にとって愛着があるのと、
勿体ないという気持ちもあって、
恥ずかしながらほぼ元のままで公開しました。

この小説はとても未熟ですが、眠らずに書きまくるということは、
これからあまり出来ないかもしれないと思います。
読んで頂けるでも、本当に有り難いです。


>鵜飼千代子さん
ありがとうございます。
何と言うか、自分でも「努力賞」をあげたいような作品です。
今なら、大分違った風に書くだろうと思います。
あまり自信は無いですが、これからもずっと書き続けるだろうと思っています。

冒頭の詩のようなものは、最初これだけを書いていて、
急に書きたくなって後は思い付くままに書いたので、
後の文章との齟齬に、全く気付いていませんでした。
本当に行き当たりばったりなんです。何か書きたいことはあったと思うのですが、
僕の、何かもう少しで分かりそうなのに、
という苛つきやもやもやだけが前面に出てしまっている気がします。

僕は「こんなお姉さんがいたらいいな」と思ってはいたのですが、
この小説の中の弟は、読み返すと多分(たちの悪い)駄目人間で独りよがりで、
読んでて、ひっぱたきたくなります。
姉のことを考えているつもりで、自分のことと、
姉が自分を好きでいてくれることしか考えていなくて、
尊重や思いやりの心なんて、ひとかけらも持っていないみたいです。
ふたりの関係も共依存でしかなくて、自分が余裕を持って、相手を受け入れるという、
自立心とか、穏やかな愛情が欠落しています。
ふたりとも切羽詰まってて、要するに子供なんです。姉の方が、少しだけ大人で、
弟が自分に気付いてくれるのを、もっと心を開いてくれるのを待っていると思います。

(そういうアダルトチルドレンみたいな、
 大人としてはちょっとどうなんだろうという人間像は、
 (すみません、自分語りが続きます)
 要するに僕のことなんだと思います。僕自身がとても未熟な人間で、
 自分自身をただ駄目にしつつ、他人に自分を満たして貰うことばかり考えています。
 でも、このままじゃいけないな、と思ってはいて、
 自分も他人も傷付けながら、愛情ばかり求めている自分が嫌になっています。
 変わりたいと思っていても、今はまだ焦ってばかりで、
 もしかしたら未熟さは一生僕に付いて回るのではないかと思ったり、
 それでも少しだけでも自分で自分を受け入れようと思ったり、
 自己嫌悪と誇大妄想を行き来して、逃げてばかりで、混乱や自殺願望に塗れています。
 でも、もう少しくらいは強くて、勇気や優しさを、
 少しは発揮できる人間になりたいと思っています。
 少なくとも、自分のことくらいは自分でどうにかしろと、自分に言いたいです。)

鵜飼さんが書いてくださったこと、とても参考になります。
細部をよくイメージしていませんでしたし、弟の姉に対するちょっとした気配りがあれば、
それだけでも全体の雰囲気が随分良くなっていたと思います。
この作品の直接の続きを書くことは(すみません)多分無いんじゃないかと思います。
僕自身が、この小説に滲み出ている(?)ような、閉塞的な世界観を抜けなければなりません。
今のままでは、この続きにあるのは、自殺か離別しか無い気がします。

「続き」というのは、この作品の「弟」のことはさて置き、すごく頑張っている「姉」に、
あるいは彼女のような人に、もっともっと悩んで、ある種の答えを見付けて欲しいし、
そして何より、もっと幸せになってもらいたいんです。
一番の理解者であるべき弟が駄目なのもありますが、彼女にも考えが足りません。
いろいろ考えるなら考えるで、心の深い部分に静けさを見付けられるくらい、考え抜いて欲しいのです。
肝心な部分で寂しいと言っているのでは、何の為にごちゃごちゃ考えているのか分かりません。
ただ弟に構って欲しいから、いっぱい喋っているという部分がかなり大きいと思います。
姉も弟も、多分愛されずに大人になり、愛情に飢えている人間ですが、
ふたりだけの世界を作ることでは、欠乏感は永遠に満たされません。

僕は今は、自分で考えれば考えるほどに、
自分の考えや他人に執着するのとは真逆の方向に向かうものだと思っています。
その先にあるものについて、かいつまんでは書けないのですが、
この小説の(直接のではないかもしれませんが)続きでは、
もっと静かな考えや心を持った姉(にあたる人物)を描きたいと思いますし、
また、文体も大きく変わるだろうと思います。それを書くのがすごく楽しみです。
今の僕はあまりに理詰め過ぎます。理詰めを超えたところに、
感傷的ではない豊かな世界観があると思っています。

長い文章を読んでくださって、本当にありがたいです。
大分暑くなってきましたが(夏が始まりますね)、お互いにしっかり健康に生きて、
素敵な言葉や、命のこもった言葉を書けるように頑張っていきましょう。


---2025/05/22 17:20追記---
暁世と紗々は仲良しなのです。だからあんまり心配はしていないのですが、
心配なのはやっぱり現実の僕自身のことですね。
このまま続きを書いたら、ふたりともデッドエンドに突入して、
死んじゃうか、お先真っ暗になってしまうぜ、と不安なんです。

きちんと自分のメンタルは自分で面倒を見つつ、
その上で相手のことも温かく見られるのが理想だと思うんです。
別に弟(暁世)が、社会人になって、お金をばしばし稼ぐ必要まではないと思うのですが、
もう少しメンタルが強くならないかな、と今の僕は思ってしまいます。
それはただ、僕自身を暁世に投影しての、期待というか……
僕が今暁世のような状態であるなら、変わらなきゃという焦燥感みたいなものなのですが。
姉が部屋にいないからって、睡眠薬を自棄になって飲んでいる場合じゃないぜ、ってどうしても思ってしまいます。
ふたりには、特に暁世には、このままお互いを誰よりも大切に思ったままで、
同時にもう少しだけ強くなって欲しいと、今は思っています。
自然にお互いをずっと好きで、生きていけるように。

でも、強さと優しさの両立、あるいは弱さと強さ、安定した心と、脆いくらいに純粋な心の両立が、
僕という人間に可能なのか、今はまだ、とても心もとないんです。
でも、それが可能じゃないのならば、死んだ方がいいと(極端ですが)思います。
大切な何か、本当に大切な感情を守ったまま、しかも強く生き抜いていたいんです。

今日もすごく暑いですね。夏は毎年バテてます。でも今年は頑張れると思います。
僕には守りたい人がいます。僕がひとり勝手にバテてる場合じゃないって思っています。
でも意気込みすぎるとまた、急にぱたんっと倒れてしまうので、
自分の身体の声に耳を傾けつつ、楽しく過ごしていたいです。

鵜飼さんもどうか、お体を大事になさっていてくださいね。
その後体調はいかがでしょうか?
人生はきっと、まだまだ長いです。おそらく僕は大丈夫でしょう。
出来る限り、鵜飼さんにも元気に、幸せに暮らしていて欲しいと願っています。