所在証明、あるいは痛ましい傷への愛/秋葉竹
アラガイsさんのコメント

黒い髪を振り乱して
少年はわたしをおいでおいでする
歩きながら振りかえる
その先を神様は歩いていく 
ずっとずっと先を
木の枝で凌いでいた雨も上がり
わたしは水嵩を増した小川の流れを掬う
そして汚れた髪を洗う 
嵩張る落ち葉の群れを
少しだけ払い除けた。
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        黒髪少年へ