鏡像(2)「藪の小道」/リリー
おぼろんさんのコメント
先日はコメントの転載を許諾していただき、ありがとうございました。この詩を読んで、自由に書くというのは実際には難しく、既存の文体や構成に従ったほうが、書くのはよほど楽だと思うのです。このような自由な道を行くことは、中原中也がそうだったように茨の道になると思います。それでも挑戦なさるのであれば、その思いを推したいです。ですが、例えば中原中也は時折定型詩を書くことで自身の詩の中枢を維持していました。文体でもよく、テーマでもよく、リリーさんが何か「そこに帰れる場所」というのを担保しておくことをお勧めするものです。先日の猫の詩では、落語の「猫の皿」などからの引用があり、リリーさんの博識に驚かされましたが、そうした知識の蓄積を恥じることなく活用していく、ということも一つの手だと思います。現代では、引用やリスペクトは表現の大事な要素になっていますからね。この詩については、自然さ、素朴さ、人間性の表現を評価したいです。表現としてはやや未熟なのですが、そうしたことは今の時代にあっては些細なことでしょう。リリーさんの今の挑戦、悪くない試みだと思います。