どっちも狂ってた/竜門勇気朧月夜さんのコメント
「嫉妬」ですね。その「嫉妬」という感情を対象化しているところに、魅力を感じました。でも、「私の名前はシュガ」というのは、唐突かな。小説的技法です。もっとも、小説的技法を詩にも持ち込む、という覚悟があれば良いのですが。「小さな子犬を迎えることになった」というのが、もう少し「シュガ」と結びついていては? とも思うのです。心情を率直に語った詩であれば、わたしの感想は場違いなのですが、詩は戦後詩以降、その整合性というものも、重視しているように思えるのですよね。すなわち、単純な心理の表明であってはいけないと。「現代詩」を目指すのであれば、そういった事情にも目を向けてみても良いのではないか、と思いました。もちろん、「戦後詩」以前の抒情詩などを目指されるというのであれば、わたしはそれを応援します。