すべてのおすすめ
薬指で唇をふちどる
慣れるということはない
深々と 息を吸う
いっそ無心に吸う

わたしのごちそう
仰ぐ因子
風を口にふくむ
上昇する本能

ここは分解の森
わたしは湾曲した小さ ....
恥ずかしい

忘れていたなんて

どうかしてる

生まれたこと
末端の夜で
日常にある
輪郭のない
さびしさを
手繰り寄せる

その顔は
か細くゆがみ
青白い灯火に
照らされて{ルビ寝=い}
さまざまな角度で欠けている

ほおいほおい
呼 ....
洗濯物をたたむうちに
不意に可笑しさがこみあげてきた

昨日までの
それまでの
汚れを落した衣服の形
そうだとしても
ひとつひとつ
笑顔や葛藤や
その他{ルビ諸々=もろもろ}の生活を ....
小鳥の瞳に恋をした
少女は
空にキッスして
ことばを失った


{ルビ喃語=なんご}が空を切る
みてみたい
星の誕生する瞬間を
流動する熱い肌

なめらかですべやかな肌
それでも
笑えるしあわせ不仕合せ

今晩のおかずは何?
魚の視界
鳥の羽ばたき
貝の呼吸
ひとりのつぶ ....
熱い吐息に
幼い印象の前髪は
こころなしか
ゆれてしまって

ほほえんでいればよかった
時空の過失
それがゆるさなかった

遠く
白鳥座の
あれはなんだったか
暗く重く奥ゆかし ....
ひとしれず
くさかげのはいいろに
ある男女のすがたあり

わたくしと
しねる?
    ああ
それがさいごの会話だった

涼やかな目
はいいろが 濃くなる
しなやかでとげとげしい ....
私の
家の裏には
杉林があって
その向こうには
すこしばかりの空があって
夏になれば
蝉時雨が満面に鳴り響いているのです
しばらくそれを
みつめていると蝉の声が深く
静かに命を説いて ....
{ルビ理由=ワケ}もなく泣いた 空の{ルビ下=モト}
見あげればとどかない青い空

手をのばしせつなさ鮮やかに弾けた
絶望の声 咲く花
切望の音 行く風
流れる時をつなぎとめていたい
螺 ....
お早うございます
お早うございます
朝の空気は、
ひとしきり
健やかである

しかしこんなに曇った
朝はどこか
薄闇色の逃避行

それでも朝は
お早うございます
あいさつ、をす ....
夏の幻に消えいりそうな呼吸音
いますこし
いますこし失うものは
命のみほかはぜんぶ
あげる
あげる過去の熱

無重力する
肺をこげつかせる
ゆううつな吐露
だすあてのない
手紙机 ....
思いがけず
可笑しさがこみあげて
くるが
すぐに冷め
可能性の欠落を夢みる鋭さ

鮮やかな月に照らされて
{ルビ青灰色=せいかいしょく}の肌は
淡く
光合成を告白するが
しおりは空 ....
鬼灯が耳をそばだてている


あなたの声をききたくて


夜な夜なおもいつのらせて


あかくあかく重く秘めて


口にふくむ
いつのことだったか
おーきな木に寄りそって
声もなく泣いたのは

知ることのできた空は
果てを知らずに膨らむ奥行
しっとり流し目をすると
逃げ迷う合せ鏡の黒髪

時が来れば尽きる
 ....
渇く渇く渇く潤う
行き止りのない道を
いつまでも

忘れていることがあるにせよ
それは帰れない{ルビ道程=みちのり}であって
忘れていることなど何もないのだ

あどけないうすい影は
 ....
恋人よ
その安らかな寝息をまもれるのか
わたしは
同じ所に{ルビ止=とど}まっていられない

飽和した
硬質な怠惰の
夏の深奥に
ワイシャツが青く干されていて
ノイズの走るレコードが ....
カツン
病院の夜
廊下に映る非常灯
漂う薬品のにおいに
鈍く刺激される静寂

今夜は無風
女はそういったことを言ったと思う
喫煙所の密室(いまどき室内なんて珍しい)
いつからここにい ....
  チョコレート

チョコレートの包みを
あけたのは
退屈なカエルが
土の中から這い出て
鳴いたから


  スカーフ

ほめたら{ルビ白髪=しらが}まじりの
老婆がくれた
 ....
雨ですねぇ
雨ですねぇ

夜中にふる雨は
なぜか
さわがしくてしずか

布団の中で
ほくほくときいているのに
冬の雨は
身にしみて
つめたあい音がす
 る

ぽと ほと と ....
 ボク

ボクは、僕といわない。
それは、シモベとよむから。

一羽の蝶が飛んでるよ


  あなたとわたし

わたしは、あなたから生れた。
そして、母も父も
わたしにはいない ....
夏の情熱の裏側に
すらっと伸びた少年少女の
腕がつかみそこねた{ルビ目差=まなざし}を
冷たく崩れてゆく陽炎

囚われた脈動は
透けていく意識となって
{ルビ中性花=ちゅうせいか}の宙吊 ....
ほほ、
雨上りの風が、
ほほをなぜてゆく
にわか雨の詩人は、
詩を吐いてまっかっか
死んじゃった

時は八月六日、
つるをのばしたつぼみの花は
夜空のかすみをうらめしげ
ええ、こと ....

傘をたたく

しめってゆく
ゆく
ひとり
傘の下
の体温
しめってゆく
ゆく
鼻歌
とおる とおってとおる
ハイヒール
しめりながら高く
雨と合わさり

の改札 ....
いずれ姿を消す
だろう月光
光を失った者の記憶には残ら、ず
されどその引力は
植物の{ルビ枝葉=しよう}に
昆虫の触角に
魚の尾びれに
爬虫類の肺に
鳥の翼に
哺乳類の脳に
空の風 ....
ただひとつの
重力を{ルビ孕=はら}んだ
かたむく裸身
皮フの曲線を
記憶しながら流れていくシャワー
{ルビ邪=よこしま}をすべりおちる断片の…
純粋
…思欲のふくらむ三つ首
まだ虚ろ ....
そっと
なぞる
なぞ る

 つみかさなった
  夕べの
   夕日の
      赤
   重さの
  重みの
 重なり
心の
 芯の

構築されてゆく
{ルビ恋恋 ....
青の月影ふくらん で

継がれ た空 は雫いろ

宵越すカラダ忘れ 際

遠く瞬 きシズ メタリ


  ユ ゥスズムコエタカ クシテアツ クナリ


さめた眼射しアンチ
 ....
あなた
小首をかしげて
地面の底の
深く流れる息遣いを
その深い色した瞳に感じて
あら、生きていたのね
なんて
おちょこでしっとり日本酒を
なめては池の月影を
ため息ついては細くなり ....
黙る
さも何か居るかのように
いいでしょう?
カンナサルビアホウセンカ…
すべて食して夏に{ルビ副=そ}う

しんと訪れる
宵の膨張空間
{ルビ世迷=よま}い言すべらせる
「あたし何 ....
落合朱美さんのこしごえさんおすすめリスト(158)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花火- こしごえ自由詩6*05-8-17
カサブランカ- こしごえ携帯写真+ ...9*05-8-15
眠る空- こしごえ自由詩15*05-8-13
笑う形- こしごえ自由詩16*05-8-6
青い声- こしごえ未詩・独白4*05-8-4
空白- こしごえ自由詩6*05-8-3
九月- こしごえ自由詩3*05-8-1
とうろう- こしごえ自由詩8*05-8-1
蝉時雨- こしごえ自由詩17*05-7-29
ワケ- こしごえ自由詩4*05-7-28
あいさつ- こしごえ自由詩6*05-7-25
孤独の。熱- こしごえ自由詩10*05-7-25
満月のジョーク- こしごえ自由詩10*05-7-23
鬼灯(ほおずき)- こしごえ携帯写真+ ...9*05-7-22
白濁の樹- こしごえ自由詩10*05-7-21
主婦- こしごえ自由詩12*05-7-17
待合せ- こしごえ自由詩8*05-7-16
クライシス- こしごえ自由詩11*05-7-14
冬眠- こしごえ自由詩15*05-7-12
リズム- こしごえ自由詩9*05-7-12
ウソとホント- こしごえ自由詩9*05-7-11
ドライフラワー- こしごえ自由詩12*05-7-10
黙葬の誕生日(もくそうのたんじょうび)- こしごえ自由詩11*05-7-6
- こしごえ自由詩3*05-7-4
月の記憶- こしごえ自由詩10*05-7-4
浴する- こしごえ自由詩2*05-7-2
落日哀歌- こしごえ自由詩8*05-6-30
をつ- こしごえ自由詩4*05-6-28
あなた- こしごえ自由詩3*05-6-28
ハイ幽霊- こしごえ自由詩2*05-6-25

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する