あなたのせいという
急速な風に吹かれて
青葉がつぎつぎと落ちるように
暦が落ちてゆきました


あなたのせいという
見えない伝書鳩が
ひと息いれる暇もなく
夏の星座の下を行き交いまし ....
山学校(やまがっこう)

ずいぶん昔の話
親戚中が集まって酒が入ると
何人かの酔ったおじさんたちが
「我や山学校どぅ卒業さんど」
と言い始める

小学校・中学校へはどうも足が向かず
 ....
健康の為なら死んでもいい
魅力の為なら無様でもいい
魔力の為なら孤独でもいい
春。白い陽が田んぼを巡る
  水を濁らす影の下を
  小さな蛇が逃げる

夏。雑草が炎のように燃え上がる
  草草を分けてゆく胸のあたり
  葉先より高く虫が跳ねる

秋。抜き取られた ....
自称詩人が世の中から
ひとりもいなくなったことを
想像してごらん
困る人は投稿サイトの運営者しか
いないし、ひょっとすると
運営者だって
いい加減こんな奴等のお守りなんか
止めてしまいた ....
いいですいいです
と呟きながら
倒れている銀杏の大木
おまえ実るからだでありながら
どうしてこんなにくらいのか
それともひとりで
わからないのか
いいですいいです
いまや叫ぶほ ....
だきしめる
だきしめる
秋風をだきしめる
沈黙をだきしめる
他人をだきしめる
通りすがりにだきしめる
ぼくのアリクイをだきしめる
人食いアリクイをだきしめる
雲をだきしめる
幻をだき ....
ちっぽけな石ころ
川底に沈んで
誰かを傷付ける
尖った部分を失くし
長い時間に失くし
自分を確かめる
でこぼこを失くし
ずっと底に
ずっと沈んでいる
誰か見つけてください
此処にい ....
私を他の誰よりも強く愛してくれる人を
私が誰よりも激しく憎まなければならないこと
抱擁はつよい風のようで
いろも匂いもなかったが
ばさばさと通りすぎていったあとには
たくさん 散っていたので
あなたが来たのだな と
ようやっと理解します

理解します
したくもな ....
手を振り返さなければ乗れた終電 コーヒーの香りとあなた
コーヒーの香りとあなた
コーヒーの香りとあなた
降りない階のボタンを押した 両腕を広げて
カモメの真似をする
あなたは白く美しい両翼で
柔らかな曲線を描いていく
航空力学が及んでいない
理想的な空気の流れが
あなたの後ろで渦を巻く
僕は数をかぞえ ....
鏡を見る
口元のクリームに気づく
舐めとる
外で恥でもかけばいい

わざと
無視する
そんな鏡はない
そんなにいい鏡はない
「パパ、パパ」とすがる息子に「怖くなり家を出た」 ずっと夢みていたの
赤いバラのアーチの下で
いつかあなたと恋におちる
凛とした香りにそまって

あたしは目を閉じて
ふるえながら待つだろう
あなたのしなやかな指が
 ....
沈黙の微粒子が
ソーダ水のようにはじける
僕の部屋の夕暮れ
音楽も聴かず
テレビも見ず
ソファに座っていた
LEDの電灯は
人の気配に感応して
点灯するのだが
やがて
ぼんやりと消 ....
お見合いの相手がスマホばかり見る 父と子が同じポーズで寝ているよ この両手いっぱいに こぼれるくらいの
ガーベラの花束を
小さなベッドルーム 埋め尽くすくらいの
うつくしい花束が きみにとても似合う

雨が降るたびに少しずつ秋がちかづいてくる
いいわけも ....
ぼくらが生まれたのが暗い色をした水の中だなんて僕は認めたくない
だいちを蹴って前に進めば
それだけ明るい色をした果実がもらえるんだと
ぼくらはいつから教えられたんだろう

水は雲になり
 ....
ピノキオ彫って仏像にする 雲を食べ尽くして流星群待つ もういくつ寝る
もういくつ起きる
あとなんどほほえみ
あとなんど涙こぼるる
とりたてて
言うこともない一日も
にどと来ない一日
ひさかたぶりのふるさとの
整備された寂しい通り
ときは ....
ヒツジが眠っている
先を越されてしまったので
きみはなかなか眠れない


ヒツジの夢を追いかける
かすかに指のさきが温かい
温もりはだんだん体じゅうにひろがり
いつもの草の道に迷いこむ ....
一年間穿き続けた
パンティを
いよいよ川へ還す日がやって来ました
何度となく
黄色、赤、茶色に染められたものの
不屈の闘志と手洗いで
辛うじて純白を保ったまま
今日を迎えたわけです。
 ....
 
 
君を抱きしめる
折れそうなその細い体は
案の定
折れてしまった
添え木になるものを探しながら
僕は君の名前を呼び続ける
あなたが悪いんじゃない、と
君はできるだけの笑顔で言う ....
うまれた刹那
自覚なし
消えゆく刹那も
わかりやしない
いつも誰かが
何かにつけて
いみ
を勝手に
手渡すけれど
始まりも
終わりも
ほんとは曖昧
滲んでる
りくつ
へりく ....
青い空が続いていた
僕は一人で長い間バスを待っていた気がする
疲れていた
一人で考えることの全てが虚しい


波の音を聴いた
そこへ緑の山の匂いが漂っていた
きっと もう訪れること ....
四角い丸さんのおすすめリスト(32)
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6畳に- 中原純乃自由詩7*14-9-24
降りない階のボタンを押した- 北大路京 ...自由詩314-9-20
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バラの見る夢- 藤原絵理 ...自由詩10*14-5-19
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