転校生のせなかをおした水曜日、わたしが階段をふみはずすのは決まって水曜日、わたしたちきっとA子になる、被害者A子なのか加害者A子なのかは誰も知らない、未来だってまだこしらえてないってのに

上履き ....
【はじめに】

 2月15日をもちまして、HHMは完全に閉幕します。ご投稿くださった皆様、投稿作を読んでくださった皆様、現代詩フォーラムやTwitterでリアクションをとってくれた皆様、ありがとう ....
冬の田の真白い雪をほおばって意味ないことをしているおのれ あと数時間後、15日より第6回批評祭・HHMがはじまります。



主催として、今回のHHMでは

・作品論に限定、
・詩のサイト発でありながら詩以外のあらゆる作品を対象とする、
 ....
私は

空に浮かぶあの太陽が輝くのを見て言葉をはく
言葉から自由になる私がいる

自由になる私もいれば
言葉は私を自由にしているとも

そうではなくて

私を思いから解き放つこ ....
パトレミスの海岸線のうえ
対岸の樹木のかげうっすらと
水辺より空はかすかに白ばみ
薄青のそらをうすい雲がすぎて流る
エレナ・マイヨールは農場にのこされた機械のかげを
すばやく片づけられた部屋 ....
供述によるとお前は
うつくしい女と出会った
彼女は駅の階段でうずくまっていた
いくら声をかけても反応がなく
そっと肩を叩いたとき
顔をあげた女と目があった
お前はこれがほんとうの恋なのかと ....
花束のようだ、
かなしい訃報も、枯れた
古井戸に溜まる雨水のように、
褪せた、
土色の指先から、
読点ばかりが洩れる、
花束のようだ、


鳥よ、
愛している、と
 ....
点滴片手にガラガラと音を立てながらコーナーを攻める青白い男性
その背後から名前を連呼しながら桃色のナースが駆け抜ける
男性の行く先には簡易トイレを手押し車に疾走する老婆
速度を落とすことなく廊下 ....
図鑑から拾い出したらさみしさの集まりみたいホモ・サピエンス


鈴鹿でさ、熱気球がちりぢりに空に別れていくのをみようよ


ピアニカに人工呼吸を施してでたらめな人の怒りをみてた


 ....
ドレスをどうしようか迷っている、
マーメイド、
私はマーメイド、
たまに琵琶湖に入りにいくの
恋人は機械式時計、
マーメイド、
青いチャイナドレスのマーメイド?
白いロングドレス ....
青いビニール袋を頭にかぶった集団が
夜明けを瓶につめて持ち運んでいるのを
プールサイドの金網の隙間からのぞいている

底に沈んだラジカセのまわりには
人体模型を改造してつくった爆弾が設置され ....
ビーフジャーキーを食べた。
ビーフジャーキーを食べた。
ビーフジャーキーを食べた。
美を見し人は死ぬ。
聖堂の夜会に踊りに行こうと、あなた以外の右手が誘い出して、音をたてて破裂した日の名残り。俯かせた顔の影絵。錆びた蛇口みたいに固まった猫が見つめ。
{引用=祈りとオリーブ色がまじった夜がゆらめき始まる ....
菜の花畑
咲きさかり
やまぶき色とみどり色
そよ風と土のかおり
織りあわされる

やわらかな茎の
なかほどで
てんとう虫は
僅かのあいだ
同朋の仔を
確かに見守る

てんとう ....
呪文をとなえるみたいに
あめだまをころがしながら
光の中を進めば進むほど
あんまり寒いので
動物園なんかはすっかり氷付けにされてる
入園できそうもないので
そのまま帰った

幽霊が ....
とてもしなやかに
折れ曲がる森があったので
そうではない多くの部分は昼と呼ぶことにしていた
迷い込めない、かくれられない、だからみんな怯えて
おびえるべきであって


きみが ....
  昔からの友人が
  タバコをやめることにして
  最後の一本を吸った
  けむりだ
  僕は朝方のベランダで
  でたらめなCMソングを歌い
  世界のはじまりを祝福した
 ....
飛ぶ鳥はとても軽いのだということを
わたしはときどき忘れる
飛ぶために鳥が捨て去ったものの重さを
わたしはときどき忘れる

鳥の骨は細く軽く
すきまだらけで脆いということを
150kg超 ....
かわずが関節炎になりやすい季節
うぐいすは宣伝活動に忙殺され
太陽は黄ばんだ寝間着のまま
おがわはさらさらを研究している

野草はこどものやわらかい
残酷な手をおそれている
樹木は年々求 ....
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