緑の斜面で
息つぎしながら
遠くはなれて 青いしんこきゅう
くりかえすたび
さざ波
うまれては きえてゆく



五月の水際に よりそう
ゆるやかな
春の終わりを編みこ ....
                     130121


証拠隠滅を図る
アリバイを作る
工作の時間は忙しい
先生の顔を見る暇もない
ノコギリが真っ直ぐに切れない
金槌が空を切って ....
シロツメクサに
私はなろう
遠い
異国のビードロを

木箱に
そっと包み込む
同胞たちの
笑顔のように

こわれてやまぬ
あなたの心
私は
そっと包み込む

花で
ある ....
       うす汚れた魂を
       夜更けに洗う
       洗面器に冷たい水を張り
       ひとつまみの塩でもみ洗う
       不信と後悔がにじみ出て
     ....
自作パソコンはもう商売にならないらしい
変わらないのは 詩と
女と あとは 何だろう
10年もすると変わりはててしまう街  


何か 疲れた
腕を 女に 引っ張られた
街を 歩き ....
冬の薄暗い回廊を
渡ったところに教室があって
頭痛を抱えたままの君は
そこをめざして歩いていく

壁にはたくさんのテレビがついていて
音もなく瞬きながら
世界中のつらいニュースを
さか ....
赤いウミウシの模様であった
デパートの包装紙
それで母はちゃっちゃかと洋服の型紙を作る
かつて何かを包んだものの匂いがしていた

ヒトガタに切った人形が
夢のなかでトモダチになるように
 ....
商工会館が閉鎖された街に
バナナ売りの声が響く
ゼラチン質の船に乗って
目の見えなくなった犬は
遥か遠洋へと向かう
たて笛の隣にある空き地に
僕と彼女は小さな家を建てた
悲しみ、とい ....
 
父が釣りをしている
何を釣っているのか聞くと
忘れたと言う
僕も隣に座って糸を垂れる
息子とよくいっしょに釣りに行ったもんだ
という話を皮切りに
父が息子の自慢を始める
小さいころ ....
豆塚エリさんのおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海の五月- 佐東自由詩4*13-5-3
空メールのやりとり- あおば自由詩5*13-1-22
シロツメクサ- umineko自由詩24*13-1-22
洗面器にわたしが溢れるとき- 石田とわ自由詩32+*13-1-22
_Your_face_looks_so_very_tired- 番田 自由詩213-1-21
冬の回廊- Lucy自由詩21+*13-1-17
かりぬい- そらの珊 ...自由詩34*13-1-17
見殺し- たもつ自由詩1113-1-16
正月- たもつ自由詩2313-1-3

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