ほんとうの深呼吸をしよう 
北国を旅した時に泊まった宿で 
火鉢の前で両手を暖めるひと時のように 

ほんとうの手紙を書こう 
血の通わない文字のメールを
百通送信、するよりも 
旅の便 ....
赤ん坊が
眠りの前にグズるのは
出来かけの『自我』が
眠りによって
消えてしまうのではないか?と、
言葉にする能力もなくただ浮かんでくる
恐怖と不安からではないか?
そう最近思う

 ....
トマトジュースの喉ごし、気に入らないざらついた酸味、砂場まで走っていこうなんて考えていた、朝焼けのうすいひかりは手抜きの水彩みたいだから。もっと冷やして、かたくして!直視する鉄棒の錆、むかし好きだった .... 私は、
有形の門を通りすぎ透けた暗さ
届かぬところへしみる幽かな終止符
行方知れずの墓
墓標は名無しの波止場
船は無人で行き交う汽笛
宙をつかんだこぶしをひらいて
手をふ ....
深夜の暴風雨が堤防にまた 吹き寄せる
海風が路面を崩壊させる
漁師たちの現れた時
船が また横波にそこで耐えている


灯台が絶望のような光を押し留め
ラジオが そして空に電波を静か ....
あなたは激しい加速をとり違えた氷のように歩いていた
わたしの喪失は人混みにもまれていよいよ遠のいていた
あなたの鈴のような耳のひらき
わたしはわたしのせいで気がふれてしまいたかった

“わた ....
写真とは
干乾びた
製造工場の正門の
錆びたポストに居つく手紙の重さで
天を劈く煙突の
かたちを得たけむりが笑っているようなもの
めくれば
白い鍵穴もかすむ季節に
「どこにもいけない」 ....
自らの終わり知らぬほど咆哮し余りし皮を刻み喰み吐く



引き摺るを引き摺りてなお引き摺りて男の無能ほとばしりゆく



洗濯機街の道は皆洗濯機洗うふりして光を奪う
 ....
即興演奏の融合した空がこのからだで倍音を
発する。満月の銀の弦が冷たく光る。
目を瞑った先に見える映日果が上映される
夕べに伝言する蝙蝠の光子は
舞台裏で旋回し観客には映らない。いつも
 ....
海流を眺める
油絵の具を指で擦った様な道
夜の灯りをギラリと跳ね返し
いくつもの美しいラインが交差する

背泳ぎを見ている
行く先も見えずにただ進む
後に残る軌跡は直ぐに消える
いつか ....
日没、砂浜に迷い
野良犬の
鼻先真似
ひくつかせ
虚を探り


塩粒の混じる
匂いは
血液を沸き立てる
唾を吐き
熱を冷まし


人なら ....
人が集まり
街が賑わう
楽器のパレード
彩りの人たち


子供は少し
慌て者
大人は少し
はにかみ屋


青色の空
虹色の草原
赤色の帽子
黄色の花びら


うどんの味
子供の手招き
魚の死体
食す ....
それはまるで鉄条網のまえで

雨にうたれる哀切なる群衆のようだった

おまえとキスをして

おたがい探しまわって

ふたりして群衆を見つめていた

哀切./i

それがまるで鉄 ....
影の尾を掴み
痴呆する夕方
ぬるい病みの連続と
意識下の模索の交錯
爪を噛みちぎりながら
肉食の夢に
ひとしきり溺れた刹那
見下ろした欠片は
一滴の血液を滲ませることもなく ....
息継ぎなんてうまくなりたくなかった。
そうしたらあなたとキスした時に
息ができなくて腕の中で死ねたのに。
朝が車で 缶詰を運んだ 森のなかで
気にしない エレベーターに乗った
眼が一つだから 海は水平線しかもてない
唇の上を すすむ 潜水艦も 赤くなって
ヨーグルトのなかに 木が生えてきた
忘れ ....
君よ、忘れたもうな 
いかなる時もあかい実を{ルビ包=くる}む 
透きとほった 
ほおづきの殻のあることを 
飛び散った
ブラックベリーの
赤い点々。

咲いて咲いて咲いて
咲きっぱなしの赤い花。

飛び散った
ブラックベリーの
赤い点々。

悲鳴みたいな
スカートのシミ。
青空から遠い場所からあなたをみつめている
垂直に光が差すときには世界は希望に満ちる
そのわずかな時間だけ僕は人生を謳歌する
引き伸ばしても何にもならない人生かも知れない

覚悟が必要だ より ....
光は輝く 夢の中で
私の虚無を 眠り続ける
人々の意味を 思い続ける


音楽を奏でる
お前になる


夢の果てに 明日はあると
立ち止まった 私の彼方に
不安など ページに ....
秋の空宙をみつめる遺影かな 黒塗りの雨が心地良い

静かな夕立
水びたしの街

揺れ惑う灯りだけ
ひとりぼっちの僕を見てる

光が洩れた
バスルーム
子供の声が
はねかえる

ファミレスの奥で 語り合う ....
公園の緑に
ふたり
ねころがって

ぼーっと
空をみている

風が髪をゆらしてく

小指と小指をからめて
お互いの体温を
すこしだけ

感じている

あたしは
コットン ....
もう見慣れたものさ
のんだくれの青空ベッドなんて

誰も起こしたりしないよ
シャツの下ボタン肌けて仰向けに
観音菩薩の表情(かお)はいまも石川さゆりの膝枕なんだろうけど
酒やけで毛穴全開サ ....
 二丁拳銃前に突き出しドアを蹴破る。
 ナイフの風が吹く。二の腕、頬を切り刻む。
 赤い光が目に刺さり、黒から白へ、警報が鳴る。
 天井から落ちる滴が水溜まりを走る。
 心臓は腐っていた。
おわらない憂鬱を笑うように朝がきて
継ぎ目のない昨日をなくしていく
夜の隅っこに取り残されて
君がついたため息を飾ろう

裏切るようにうつくしい陽がさして
安心な夜を洗い流していく
 ....
雨が降ってる半夏生
近所では
買い込んできたらしい
蛸を煮た匂いがする
田植えはとっくに済んでいて
スーパーのイベントに
体よく使われるだけ
のそんな日
一人暮らしには関係ないらし ....
 怒り           怒りは死を招く
 怒り           怒りは死までを招く

 わたしの怒りはあなたを奪う
 わたしの怒りはわたしじしんを砕く

 疑う           ....
暑い日の地下街、
ジャケットまで着込んだ、汗だらけの中年男性が
足音を立てている。

無数の出口に続く階段を通り過ぎて、
額の汗をぬぐい、隣の同僚に話しかける。

その足音は軽やかで、無 ....
信号が全部赤だから
どこにも行けないと少年が言う

じゃあ全部青だったら
どこに連れてってくれるのと少女が言う

乗客のいないタクシーは
相模湖まで走り次々に沈んだ

地下鉄が瞬く間 ....
キクチさんのおすすめリスト(1561)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
絵手紙のこころ_- 服部 剛自由詩511-12-17
恐怖についての推察- 相差 遠 ...自由詩11*11-5-25
光は赤いのが好き- アオゾラ ...自由詩5*11-5-13
- こしごえ自由詩5*11-3-1
8月の日- 番田 自由詩311-1-15
あなたは激しい加速を- 乾 加津 ...自由詩17*11-1-11
ふぉとぐらふぃっく_(ご利用は計画的に)- 乾 加津 ...自由詩15*11-1-4
ノート(火と呪い)- 木立 悟短歌311-1-2
秋の回旋塔- こしごえ自由詩5*11-1-1
嗚咽という沈黙- プル式自由詩810-11-25
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メモリアル- ホロウ・ ...自由詩3*10-11-3
息継ぎ- くしゃみ自由詩210-11-2
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たぶん、悲劇的- 瀬崎 虎 ...自由詩210-10-21
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Smoky_rain- Akari Chika自由詩4*10-10-2
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オセロオ- 非在の虹自由詩1*10-8-4
地下街の柔らかなリズム- ブライア ...自由詩110-8-4
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