畑を荒らす娘の、
頬が熱い、
雪が、熱を、奪っていく、
その体温で、
走り抜ける、
足は、まだあたたかいか、
草木も私も眠る夜に
横たわるこの身体の中で
動き出す小さな私
腰の辺りにある
大きな貝殻が開いた形をした腸骨で
目を覚ますのは
手の平サイズの女の子
彼女はお腹に住む
私の夢の ....
小さな器に
どくどく淹れたら
あふれました
それでも どくどく
淹れたなら
器は大きくなりますか
上からの
目線 言葉 錘
重くて 重くて
それで育つもののひとつが
自 ....
見つめられると目が泳ぐ 点
嘘をつくとき唇が溺れる 点
滅多に好きなんて言わない 点
温かすぎると慌てて逃げ出す フーテン
笑おうとすると頬が寒がる 点
お世辞を言う ....
宙返りしてみても秋深まらず
空腹に飴をあてがう午前2時
鈴虫よ鳴くは勝手、泣き止むな
また愛を怠って
また後悔などして
わたしは、いまだ愚かです