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神秘のヴェールを失った
月は一個の衛星
人類にとって偉大な一歩は
月を地面に引きずり下ろした
足跡をつけられ 征服ずみの旗を立てられ
凌辱されたかつての女神は
いまでは早い者勝ち
勝手に ....
冬の黄昏に照り映える
赤いおべべに着飾って
あれに見えるは御犬様
にっくき仇の御犬様
お供はいつも従って
糞を拾うて歩いてる

思い起こせば七日前
クレーム処理で訪れた
上得意の客の ....
一本の草となり風にゆれている
無数のいのちの気配
静かで心地よいざわめき

一本の草となり風にゆれていた
触覚をおもいっきりのばしてみる
しびれるような蜜蜂の羽音

暑く深く
生と死 ....
やっとのことで仕事を終えて
疲れをしょってバスから降りて

暗い夜道
  白い吐息
    せかせかと

すると小学校横の歩道を
女が一人こちらへ歩いてくる

 ――この寒空に網タ ....
凍えるような



遅刻の崖から身を乗り出し

思う

湯たんぽこの身にくくり付け

布団の海に

身投げしたい
あるところに一人の男がいた
男は理想を見いだせない革命家であり
大義名分をもたないテロリストだった
彼にはため込んだ多くの武器があったし
破壊活動のためのノウハウもあった
それらが彼を一つの ....
たまりにたまったドロドロを
吐いたり書いたり出し続ければ
少しはすっきりするものです
だけどやっぱりドロドロは
またまた心にたまってふえて
苦しくなって苦しくなって
吐いて出さずにはいられ ....
いつものように仕事をしていた
アパートの郵便受けに貼られた
よくある 空室 の文字をなぜか
一瞬  そら室 と読んでしまうと
ドアの向こう せまい間取りの境界が
ぼんやりしてきて 真っ青な空 ....
 山を眺めるのが好きだった
 巡る季節はどれもみな魅力的で
 春の霞とうららかさ
 蝉時雨 打弦の瞑想
 夏の視線と秋の吐息で染め抜いた錦の衣を脱ぎ捨て
 張りつめた冷気の中でも微動だにしな ....
 決して建て終わることのない塔がある
 光をまったく反射しないその塔は黒い輪郭に
 太古の文様を刻んでいる

 日の光のもと 
 それは実体のない白い影となって横たわり
 存在を忘れさせる ....
  疲れがたまってくると

  虚しい夢が多くなる

   また一つ 生まれては

    滅んでゆく世界

  砂の城に波が打ち寄せるように

  香のけむりが描ききれなかっ ....
  傷だらけの携帯電話を見ながら
  明日のことを思いめぐらす
  不利な戦いになる
  このまま今日が続くなら
  
  偶然とは理由がわからないだけの必然
  真夜中に白い氷が降りはじ ....
faikさんのただのみきやさんおすすめリスト(42)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月の味方は詩人だけ- ただのみ ...自由詩12*11-12-15
にっくき御犬様- ただのみ ...自由詩6*11-12-14
蟷螂の夢- ただのみ ...自由詩13*11-12-13
網タイツの雪おんな- ただのみ ...自由詩7*11-12-12
投身自殺- ただのみ ...自由詩11*11-12-11
あるところに- ただのみ ...自由詩11*11-12-8
泥どろ- ただのみ ...自由詩911-12-7
そら室の啓示- ただのみ ...自由詩16*11-12-5
詩の山- ただのみ ...自由詩4*11-12-4
イメージという名の傷跡- ただのみ ...自由詩7*11-12-3
虚しい夢は消えてゆく- ただのみ ...自由詩7*11-11-28
今日という日は死ぬけれど- ただのみ ...自由詩12*11-11-27

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